SSブログ

浅田次郎『終わらざる夏』(上・下2巻) [読書]

終わらざる夏 上

終わらざる夏 上

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/07/05
  • メディア: 単行本
    終わらざる夏 下

    終わらざる夏 下

    • 作者: 浅田 次郎
    • 出版社/メーカー: 集英社
    • 発売日: 2010/07/05
    • メディア: 単行本
8月15日、日本がポツダム宣言受諾、無条件降伏。
8月18日、ソ連軍の一部が千島列島の占守島を攻撃、日本軍と戦闘状態に。

政治の都合が現場の人々の命を奪っていく。
そういう政治を少なくとも日本はこれからもう二度と生み出してはいけない。

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

昭文社『都市地図 福島県 相馬・南相馬市 新地町』を読む [読書]

IMG_0077

被災地に入ってのお手伝いに備えて、
震災後、昭文社から3月23日に緊急出版された
相馬・南相馬市、新地町の都市地図を読んでいる。
(地図の内容は震災前のもの)

写真や動画は被災地の生々しい姿を伝えてくるが、
地図で地形、地名、各種施設の配置、つながり等見ていると、
報道が伝えてくるものとはまた違った形で
被災地の方々のこれまでの生活が
静かに伝わってくる気がする。


(参考)
東日本大震災への対応 〜首相官邸災害対策ページ〜
支援状況マップ(東日本大震災支援全国ネットワーク)
東日本大震災 被災地支援サイト(昭文社)
東北地方太平洋沿岸部の地図・緊急出版(2011年3月23日 昭文社)


都市地図 福島県  相馬・南相馬市 新地町

都市地図 福島県 相馬・南相馬市 新地町

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 昭文社
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 地図



nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

マキァヴェッリ 『ディスコルシ ー「ローマ史」論』 [読書]

ディスコルシ ローマ史論 (ちくま学芸文庫)

ディスコルシ ローマ史論 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: ニッコロ・マキァヴェッリ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2011/03/09
  • メディア: 文庫

なぜこんな分厚い難しそうな本を
買ってしまったかというと、
震災、原発事故、計画停電・・・
という混乱のどさくさかというほかない。

ただ、翻訳がよいせいか、
マキァヴェッリというと『君主論』、
冷徹な功利主義者という印象をこれまで持っていたが、
もっと人間っぽいひとなんだなと思いながら、
ギリシャ・ローマ時代から15世紀の南ヨーロッパの歴史の
様々なエピソードを引いての政治論を楽しむことが出来た。

例えば、以下のような言葉は今の日本にぴったりだと思う。

「弱体な国家が持つ一番悪い傾向は、決断力に乏しいということだ。」

「臨時独裁執政官の権力はローマ共和国に恩恵を施しこそすれ
 弊害を伴うものではなかった。
 国家にとって有害なのは一部の市民に強奪された権利であり、
 自由な投票によって与えられた権力ではない。」

「運命が何を企んでいるかわからないし、
 どこをどう通り抜けてきて、どこに顔を出すものか、
 皆目見当もつきかねる以上、いつどんな幸福が
 どんなところから飛び込んでくるかという希望を持ち続けて、
 どんな運命にみまわれても、またどんな苦境に追い込まれても
 投げやりになってはならないのである。」


nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

西炯子 『おとこ(女偏に男)の一生(いっしょう)」(1)〜(3)(3刊完結) [読書]

娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

  • 作者: 西 炯子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: コミック

「おひとりさま」女子が結婚に踏み切るのに必要はモノは何だろうか。

東京の大手電機会社に勤める堂園つぐみ
(課長職、30代後半、不倫経験在り)
は、長期休暇を田舎の祖母の家で過ごしていたが、
ある日入院中の祖母が亡くなる。
葬儀のゴタゴタが済んで祖母の家に残ったのは、
在宅勤務を決めたつぐみと、
そして、祖母から離れの鍵を渡されたという
大学の哲学科の教授でエッセイストの海江田
(52歳、独身、かなりイケメン(?))だった。
海江田はつぐみを好きだと言うが・・・。

続きを読む


nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

浅田次郎 『月のしずく』 [読書]

月のしずく (文春文庫)

月のしずく (文春文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 文庫

何不自由ない結婚生活を送りながらも、
かなわなかった昔の恋を引きずり続ける女。

コンビナートの荷役を30年近く続け、
楽しみは酒と休憩時間中のおしゃべり、
そんな生活に突然飛び込んできた
若く美しい女性におろおろする男。

この短編集に収録された話の主人公達は、
みな「不器用」な人たちだ。

不器用で良いじゃないか、そんな人生のどこかにか、
埋もれた宝があり、人情を感じる機会、再出発の機会がある。
「月のしずく」は、そんな作者の声が聞こえてきそうな短編集である。


nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

小泉武夫 『絶倫食』 [読書]

絶倫食

絶倫食

  • 作者: 小泉 武夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/08
  • メディア: 単行本






本書は発酵学の大家、小泉武夫大先生が、
古今東西の英気を養い人生を豊かにする食について、
体当たりレポートも踏まえつつ、
縦横無尽に解説した書物である。

優れた食文化のエッセイ、入門書であるばかりでなく、
急速な少子高齢化の進展や草食系男子の増大など、
わが国の根幹を揺るがす問題の解決についても、
多大な示唆を与えてくれるにもかかわらず、
三○堂では本書がサブカルに分類されていたのは、
非常に残念なことと言わざるを得ない。

さて、何が実際に効くのか?
それは読んで食べてのお楽しみ・・・。

nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

ヤマザキマリ 『テルマエ・ロマエ』 [読書]

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)

 

テルマエ・ロマエ II (ビームコミックス)

  • 作者: ヤマザキマリ
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2010/09/25
  • メディア: コミック

 

 

約2000年の時を超えて、

古代ローマの浴場技師が日本にやってきた!

訳も分からぬまま“平たい顔族”の風習に癒され、

高度な技術に驚愕し、嫉妬し、学んでいく

クソ真面目な技師ルシウスの行動は、

日本の風呂が洗練された文化であることを学ばせてくれる。

(ローマ史の勉強にもなる。)

 

 

IMG_0081

こちらは松之山温泉で見かけた外国人用の風呂の入り方の説明。

nice!(7)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

北方謙三 『楊家将(上・下)』 [読書]

楊家将〈上〉 (PHP文庫)

楊家将〈上〉 (PHP文庫)

  • 作者: 北方 謙三
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2006/07/04
  • メディア: 文庫
中原の派遣を巡る契丹系の遼、漢民族の宋の争いの中で、
後世の人々がその活躍を讃えた武将・楊業とその息子達、
そしてそのライバルとなった遼の武将達の生き様が格好いい。

楊業は自らを主君のために働く武人として厳しく律しているから
その生き様がすがすがしいとこともあるのだが、
楊業がもし自ら国を建てていれば、あるいは、
宋でもっと重用されていれば、ということもついつい考えてしまう。

楊家将〈下〉 (PHP文庫)

楊家将〈下〉 (PHP文庫)

  • 作者: 北方 謙三
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2006/07/04
  • メディア: 文庫



nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

米窪明美 『島津家の戦争』 [読書]

島津家の戦争

島津家の戦争

  • 作者: 米窪 明美
  • 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2010/08/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
米窪明美さんの『島津家の戦争』読了。
島津家は島津家でも都城島津家の
関ヶ原から第二次世界大戦までの戦いの歴史を
一気に読ませる作品。

この本を読んで、宮崎出身者の先輩が
「宮崎県の中でも都城は特殊なお国柄と習った」
と仰った意味が良く分かった。

イモしかできないような貧しい火山灰質の土地が多い
島津家全体の版図のなかでは珍しい稲作地帯を抱え、
しかも独自に開発した私田をそれぞれが持つ。


主君への忠義といった精神主義的な武士道が主流となった江戸時代にも
「一所懸命」という中世武士道の精神を保ち続けた島津家最強の軍団は、
元家臣達の必死の努力で西南戦争の戦火を直接浴びず、
第二次世界大戦での空襲、その後の農地解放などの試練を経て、
私有地は大幅に削られても今なお都城島津家は都城に土地を保ち、
この地の経営に心を砕いている。

守るべきものが明確になっている人々は強い。

nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

夏川草介 『神様のカルテ2』 [読書]

神様のカルテ 2

神様のカルテ 2

  • 作者: 夏川 草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/09/28
  • メディア: 単行本

”この町に、誰もがいつでも診てもらえる病院を”

”医師の話ではない。人間の話をしているのだ!”

今日も半端な仕事をしてしまったダメリーマンは、
帰りの地下鉄の中で、
涙だけではなく鼻水まで止まらなくなってしまった。

夏川草介さんの『神様のカルテ2』は、
『神様のカルテ』よりもヤバイ。

nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。