小山薫堂 『フィルム』 [読書]
映画『おくりびと』の脚本などで知られる
小山薫堂さんの初めての小説集。
遺品のフィルムを現像したことから始まる
30年間音信不通だった父との和解を描いた表題作を含め、
10本の短編と1本の対談が収録されている。
凝った技巧を感じることがあるが、
底流に流れる人生への温かい視線が
読んでいて心地よい。
今日、堀井君の誕生日をお祝いしたら、
また一年間契約を更新しなきゃいけないような気がして。
辛いけど、今しかタイミングがないと思って、決めたの。
本当にごめんなさい。
(「セレンディップの奇跡」より)
さて、8年付き合った彼女から
誕生日にこんな台詞で別れを告げられた男が
その夜どうなるかは、読んでのお楽しみ。
2011-09-13 01:00
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